† ≪主よ、憐れみ給いて、私の祈りをお聞き届け下さい≫ 「お願いがあるの。」 少女はひとつを望んだ。 幕開けは、死別。 キリエの斉唱が高らかに響く。 「…何で、こんなところに…?」 「僕と共に往きませんか?彼女の代わりに、生きて欲しいんです」 与えらるるは拒絶の声。 真実は違うのだと叫んでも、何一つ変わり等しない。 『アンタ、生きる価値あるの?』 『君がそんな最低な子だったなんて、思わなかったよ』 『ははっ、何が知らないだよ』 『死ねよ、ホントに』 『…御免。君の味方に、僕はなれない…』 『ごめんなさい…!!ごめんなさい…!!私が、居るから…!!』 ≪正しい人は永遠に記憶され、 悪い知らせにも恐れはしないでしょう≫ 閉ざした心に光が指す、 ただ儚く悔いた、邂逅の日。 もっと早く出逢えていればと。 「オレ等はお前の味方に決まってんだろ!」 「当然…当たり前」 「一緒に、生きよ…?」 「君に、力をあげましょう」 絶望の淵で差し伸べられた手。 手にいれた束の間の幸福さえ奪われた少女は、瞳に焔を宿す。 「…許さない、絶対に」 ≪審判者があらわれて 全てが厳しく裁かれる時、 その恐ろしさは どれほどでしょうか≫ 若き死者からの鎮魂曲 ≪私の祈りは価値の無いものですが、慈悲深き神よ、どうかお聞き届け下さるなら、彼等を深淵からお救い下さい≫ 己の為の、葬送曲。 「…さよなら、ありがとう…」 ≪主よ、永遠の安息を彼らに与え、絶えざる光でお照らし下さい≫ 「だいすき、 」 奏でた死者は、笑った。 † <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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