小説部屋

キミの好きなトコ
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「ここにくるのは何週間ぶりかな…。」

久しぶりの彼女の城を目の前にして、パンサーは胸が高鳴った。

三週間ほど前にスターフォックスと一戦を交え、その後お互い休息をとるために母艦への出入りを禁止した。
しかし三週間たった今、愛しの"カノジョ"と顔も合わせられないなんてパンサーにとっては拷問に近い。

「まぁさすがに三週間もたてば、ほとぼりも冷めてるでしょ」

パンサーはゲートの前に立つと、入力式の扉に暗証番号を入力する。
度重なる訪問で、スターウルフのメンバーにはすでに暗証番号が伝えられている。そのリスクはこちらも同じで、それをお互いが持つことにより戦力のかけ引きを均等に保っているのだ。
しかし、よっぽどの事態が無い限りはお互い敵通しとはいえ良きライバルとして認め合っている仲。
それらはほとんど建前で、本当は俺を含め、旦那やレオンがスターフォックスのメンバーに肩入れしているというのが本音…というのは、我が身が危ないので口に出しては言えないのだった。

今回は久しぶりの訪問のこともあり、パンサーもその旨は伝えたつもりだ。なんせ久々の再会に当の本人が居ないなんて悲しすぎる。…というか自分がかわいそ過ぎる。
何の予告も無しに押し掛けることも少なくはないが、そのたびにあちらのリーダーが気を使うので、少しは敬わなければとここ最近は気をつけている。リーダーあってのスターウルフとは大袈裟か。

「さてさて、今日は誰が俺を出迎えてくれるのかな?」

パンサーは半ばプレゼントを開ける子供のような気分でゲートが開くのを待った。
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